昔からある素朴な和菓子だからこそ、焼き皮の食感、栗餡とのバランス、甘さなどにこだわりました。
甘みまろやか、栗きんとん入り
焼きまんじゅうの誕生ヒストリー。
栗まんじゅうと言えば、世の中に多く出回っているタイプは白餡に刻み栗を入れた焼きまんじゅうです。今から20年ほど前、栗菓子屋として恵那川上屋らしい栗まんじゅうをつくろうと「餡に栗きんとんを入れること」「焼まんじゅうでありながら、なめらかな食感を味わっていただくこと」「日持ちが常温で10日以上すること」と大きく3つの目標を掲げ商品開発をスタートさせました。蒸すのではなく焼き上げるため、水分が多いと割れてしまい餡が生地からはみ出てしまうので餡と生地のバランスを考え、栗の風味が感じられるようにこだわった餡は粒感を残し甘さ控えめに。栗きんとんを入れてもパサつかないよう試行錯誤を繰り返しました。しかも表面に文字まで入れるこだわりぶりです。あえて焼き印ではなくオリジナルの型をつくり生地を型押しすることで開発のハードルはさらに上がり、字がはっきりとわかるようにするためずいぶん苦労しました。開発に費やした期間は1年間。ようやく新商品として販売され栗きんとん餡という他には類を見なかった焼きまんじゅうはあっという間に口コミで広がり日持ちのする栗きんとんまんじゅうとして好評を博しました。
じつは「えなくり饅頭」と読めない商品名がミソです。本社が恵那山の麓にあるため身近でシンボルでもある恵那山は、天照大神のへその緒(胞衣=えな)を祀っている山と言い伝えられています。胞衣山と書き残された古文書もあることから、それにあやかりみなさまに愛されるロングセラー商品にしたいという想いを込めて恵那栗饅頭ではなく「胞衣栗万頭」と名付けました。栗餡がしっかりと詰まった焼きまんじゅうは珍しいこともあって贈答用に大変人気です。販売が開始された年に、ちょうど伊勢神宮・内宮への奉納が認められ、神嘗祭の時期に当社の栗きんとんを奉納しています。(今年も10月16日に奉納しました)栗きんとんをなめらかにしたような焼きまんじゅう、シンプルだからこその味わい深い風味と食感をお楽しみいただければ幸いです。
永遠を象徴する松の樹皮の姿をうつし、刻み栗をあわせた白あんをシナモン香る饅頭皮で包んだ「とわ‐永遠‐」
(商品取り扱い:岐阜東濃エリア5店舗・岐阜柳ケ瀬店のみ)
連なる山々の姿をかたどった、自家製粒あんをたっぷり入れたどこか懐かしい素朴な味、「山又山」(商品取り扱い:岐阜東濃エリア5店舗のみ)
贈り物には胞衣栗万頭と、栗あんと香ばしく焼き上げた最中皮を別々に包装することで、いつでもできたてのパリパリ感をお楽しみいただける「手合栗最中」との詰め合わせもおすすめです。
また、ちょっとのひと手間でより美味しくお召し上がりいただける方法が。
胞衣栗万頭をトースターで1~2分焼いてください。
皮はサックリ、中の餡はふんわりと、いつものしっとり生地のずっしり胞衣栗万頭とはひと味違った出来立て食感がお楽しみいただけます。