栗を収穫した後の毬や、中身を取り出した後の鬼皮・渋皮を何か有効に使えないだろうか。
とアイディアを出し合い、様々な実験や工夫をする過程で、堆肥や染色、ニオイ消しなど様々な可能性が期待されています。
そんな試みの一つとして、外皮を焼いた灰を陶器の釉薬に混ぜてはどうだろうと、

「ワラやカヤなど植物を焼いた灰を陶器の上薬に混ぜて、色や模様の変化をつける工夫は作陶の技術ではよくある手法で、栗の皮が使われる事も珍しくありませんよ」と上薬専門家の近藤さん。
見せていただいた小皿は、なんと栗の毬の灰を釉薬に混ぜたものでした。
「毬の灰が混ざった部分だけ薬の透明感が失われ(失透)混濁します。模様も薬の塗り方や火のまわり方、焼成温度でそれぞれ違い、ひとつひとつ異なる個性的な模様が生まれます」
近藤さんのライフワークである粉引の柔らかい発色の下地に、青みがかった透明な釉薬と、白濁した青色のマーブルが織りなす模様。神秘的でとても美しい模様に仕上がっていました。
「窯の内部でも入り口の空気が多いところと中の少ないところでは化学反応の仕方が違うため、全く違う仕上がりになるんですよ」と、窯の中の置き場所が違う2つの同じデザインの角皿を拝見すると、本当に表面のニュアンスが全然違いました。


栗の毬という珍しい素材をつかった焼き物は、近藤先生の作品ではありますが、ここ恵那山のふもとの特産品として多くのみなさんにその美しさを知っていただけたらと思います。
まだまだこれからも栗の外皮のユニークな活用法を考えていきます。
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