2011年1月アーカイブ

珍しい栗の焼酎とパウンドケーキ

超特選恵那栗は、その名前のとおり、厳しい栽培、選果の基準をクリアして出荷、納入される、粒揃いの栗ですが、選果の中は、品質は特級でも大きさや見栄えがそぐわないために規格からはずれてしまうものもあります。

そういった、規格外の特選栗を何とか活用し、農家の方々が大切に育てた栗を余す事なく商品に変えて行きたいという私たちの取り組みの中で企画されたのは、栗のお酒。

栗焼酎「くりうど」

養老の蔵元「玉泉堂酒造」にお願いして、試験的に恵那栗の焼酎をつくっていただきました。

限定300本で、記念に農家の方に飲んでいただき、残りの分を素材に出来上がったのは「栗焼酎のパウンドケーキ」。

栗の焼酎に漬け込んだ干し柿、レモン、栗、胡桃を、バターとクリームチーズの生地にちりばめて焼き、仕上げに表面にたっぷりと栗の焼酎をしみ込ませました。

来年の旬にはまた限定製造していただき、いくらかは皆さんにもおわけできるようにと今から夢を膨らませています。

栗焼酎のパウンドケーキ

 

栗の甘露煮

栗のお菓子の材料としても欠かせない栗の甘露煮、よく味がしみ込んだものもおいしいですが、実はできたての浅い甘さのほうがおいしいという声もあります。

栗を剥くまでの大変な作業をすませてしまえば手軽にできますので、ぜひお試しを。

<材料>

生栗 1kg

砂糖 400g

日本酒 180cc

1  塩水につけて灰汁を抜いたむき栗をざるにあける

灰汁を抜いたむき栗

2  くりがひたひたに浸かる程度の水に砂糖と日本酒を入れ弱火で煮る

ひたひたの水と砂糖、日本酒でコトコト煮る

3 30分煮て冷ます」を数回、お好みの仕上がりまで繰り返します

煮て冷ますを繰り返して出来上がり

●火加減が強いと栗が割れてしますので、灰汁を取りながら弱火でとろとろとじっくり煮詰めるのがコツです。

栗の風味を残したい場合は、12回で十分です。

長期保存の場合は数回繰り返し、煮沸した容器にいれて冷蔵庫で保存します。

栗羊羹、ケーキのトッピングなど、いろいろな栗菓子に活用できます。

 

栗博士塚本實先生に聞く 昨年の栗概況

新しい年がはじまりました。

昨年の年末に剪定講習会や地域の栗農家が集まった報告会があったという事で、塚本先生に去年を振り返って、栗の収穫の報告をお伺いしました。

栗博士 塚本實先生

「春の遅霜や8月の猛暑、干ばつの影響で、早生の品種が思うように生育せず、丹沢などは収量が平均の50%減になってしまいました。

その後、9月の台風9号に影響する降雨などで生育がすすみ、金華、筑波、利平などは平年なみの収穫量まで持ちなおしました。

結果として一番多かった年と比較して9割ぐらいの生産量に落ち着きました。

雨が少なかったので、病気や虫害は数なかったですが、早生を中心に栽培している農家では大打撃だったと思います。

また、暖冬で雨が多いという気象では、水を吸って芽吹きが早いところに、春の寒波で水を多く含んだ根が凍結し枯れてしまうこともありました。

24年の若木がダメージを受けたところが多く、また植え直しをしなければなりません。

こういった異常気象は、これからも多いに懸念される事なので、対策を考えて行くのが当面の課題です。

環境に負けない健康な土づくりや、太陽をたくさん浴びる選定方法は必須ですが、根元に水がたまらないような工夫なども必要です。

これからの展望としましては、恵那栗が有名になってきたことで、徐々に栗畑の面積を増やす傾向が見られていますので、休耕地などに積極的に栗を植えるように勧めて行きたいと思います。」

畑で指導をする塚本先生

 

冬の剪定講習会

収穫の季節がすっかり終わった栗畑、来年の芽吹きまでお休み、というわけではありません。

来年の今ごろまたとびきり美味しい栗ができるように、入念な下準備のシーズンが始まります。

まず最初は、実が落ち、葉が落ちたあとに残る枝を伐採する剪定作業。

超低樹高栽培による剪定方法を施すとびっくりするほど枝だが少ない、すっきりした形に仕上がります。

これでほんとうに来年たくさん実がなるのかと心配になるぐらいです。

天然の栗の木は放置するとたかさ・横幅とも78mになってしまい、これでは手入れも収穫も大変、また枝だが重なったところは陽が当たらず、病気や成長不足の原因になります。

超低樹高栽培では、次の枝の生長を見込んで、枝と枝だが重ならないような剪定をします。

これは、見よう見まねでできる技術ではなく、講習による経験と知識が認定された「剪定士」でないとできない技術です。

というわけで、中津川栗振興会の女性部の剪定講習会にお邪魔しました。

岐阜県恵那農林事務所の磯村さん、中山間農業研究所の神尾さん、そして栗博士の塚本先生を講師に迎え、13人のメンバーが選定作業を学びました。

 

塚本先生の指導を受けます。塚本先生の指導で来年の栗の実りを予想しながら、計画的に枝を残す方法を教えて頂きました。

脚立に上っての枝打ち作業は男の人でもたいへんですが、みなさん元気に作業してみえました。

 

脚立に上って枝打ち作業をする

 

高いところの枝打ち樹高2,5m程に剪定された栗の木は、冬の間に養分を蓄え、来年の芽吹きを待ちます。

剪定により地面に落ちた枝を集めて運ぶのは本当に骨の折れる作業。

栗栽培農家の栗人たちの手入れ作業は今日も続いています。

 

中津川栗振興会の女性部の皆さん