2010年10月アーカイブ

焼き栗

囲炉裏がある家ではおなじみの風景であった焼き栗は、実は栗を一番美味しくいただく調理法。栗の栄養や風味を逃さず中に閉じ込めたまま、焼きの香ばしいかおりもついて、簡単で贅沢な食べ方です。

スペインで訪れた栗のお祭り「マゴスト」でも大きな窯で焼いた焼き栗が豪華に振る舞われていました。

つくりかたはシンプルですが、囲炉裏の栗が弾けて顔を火傷、というカチカチ山の話にもあるように、破裂して怪我をする危険性もあります。

よく洗って水分を拭き取った栗に必ずナイフやフォークなどで切れ目や空気穴を開け、それからオーブンに入れましょう。

 

栗に穴を開けているところ弱火で約10分ほどでホクホクした甘い焼き栗ができあがります。

 

栗を焼いているところ 

栗きんとんをご家庭で

栗きんとんは岐阜美濃地方の伝統菓子。

栗と砂糖だけを使った素朴な味わいです。

長い間栗と栗のレシピを研究し尽くしてきた恵那川上屋がつくる栗きんとんはもちろん自信を持ってお勧めしますが、畑でとれたての栗をつかって少量を丁寧につくるお母さんやおばあちゃんの栗きんとんにはかないません。

手間ひまはかかりますが、ご家庭でも本格的な栗きんとんがつくれます。

ここに伝統的な製法をご紹介しますので、炊き時間や砂糖の分量など工夫してぜひどこよりもおいしい栗きんとんをつくってみてください。

形のよい絞り方については、また次回に。それまでみなさんそれぞれのお知恵で個性的な栗の形を再現してみましょう。 

<材料>

生栗1kg

砂糖300g

塩少々 

1 栗をよく洗い蒸します(約40分)

 

恵那栗を蒸しているところ2 栗を2つに割り中身をスプーンで取り出します。

 

蒸しあがった栗を2つ割にして中身を出す3 お好みで裏ごしします。粒々感が好きなかたは、半量を裏ごし。

 

栗の実をお好みに合わせて裏ごす4 砂糖を合わせ焦がさないように火を入れます。

 

砂糖を加えて炊く

 

焦がさないように火加減を調整する5 生地をよく冷まします。

 

炊き上がったら冷ます6 1個分の分量に生地を取り分けます(約30g)

 

一つ一つの大きさに分ける7 濡れフキンで生地を包み絞ります。

 

栗きんとんのかたちに絞る8 ゆっくりひらいて完成です。

きれいな栗きんとんが出来上がりました。

塚本實先生 早生の状況

さあ、待ちに待った栗の収穫シーズンを迎えました。

恵那山の麓では、8月下旬の初出荷からそろそろ早生の終盤を迎えます。

栗農家でもあり、栗博士でもある、おなじみ塚本 實先生に今年前半の作況を伺いました。

「早生は全体的に去年より小玉で少し収穫量が少ないです。

それは開花期に雨が多かったのと、8月の中旬以降にほとんど雨が無く猛暑が続いたのが原因だと思います。

水分が足りないために母体である木が守りに入って、青毬や葉を落としてしまうんですよ。

でも雨が無いなりに病気や害虫の被害も少なく品質の良いものになっています。

折しもここにきて台風8号という恵みの雨がありました。

これから中生、晩生の成長と収穫に期待したいと思います。」

作物の栽培はほんとうにお天気任せ、超低樹高栽培で日照の確保や病気予防は十分できますが、木が満足するだけの降雨は天に向かって祈るばかりです。

みなさんも栗農家の方々とともに、これからのお天気が栗にとって良いものでありますようお祈りしてくださいね。

栗博士 塚本實先生

やまけんさんも大絶賛 「栗山」と「里の菓風モンブラン」

モンブランとはフランス語で「白い山」を意味し、栗をふんだんに使い、山の形に似せて作ったケーキです。

上に降りかけられる白い粉砂糖は雪を表してます。

恵那川上屋では「栗の里」の菓子工房として本物のモンブランをお客様に提供したいという想いから、新栗の収穫期限定で2種類のモンブランをご用意しています。

「栗山」は香り高くどっしりとした口当たりの本格的な味わい。

「里の菓風モンブラン」は軽い口当たりの中で栗本来の味を楽しんでいただけます。栗を知り抜いたパティシエが自信を持ってお届けします。

実はこのたび季刊紙「栗人」での対談のため、ブログ「食い倒れ日記」でも有名な食流通コンサルタント山本謙治さん、通称やまけんさんを恵那に迎えてお話を伺いましたが、やまけんさんは大の「栗山」ファン。ここ恵那にきて「栗山」をたべられることを本当に楽しみにしてくださっていました。

「このパイ生地の塩分がとても重要な役割をしてるんですよ。全体の味を締めている。

ペーストが主役になっているのがイイ。

クリームとのバランスが絶妙。

モンブランクリームとして滑らかさを追求していない素朴な食感がいいのです。

このもったりかんが良いのです。

甘さも感じないので栗の風味もとても出ています。

これだったら何個でもいけちゃいますよ。

栗山最高!もっとたくさんの人に食べて欲しいです。

できるだけ余分な物を加えないで、素材のおいしさを伝えていって欲しいですね。

コレを海外に輸出して日本の素材のすばらしさを広げていったら話題になりますよ」

いつものスマイルで栗山をほおばるやまけんさんをみて、工房のスタッフも大喜びです。

食通が認める恵那川上屋のモンブランを、旬の栗で是非。

 

やまけんさん◎やまけんこと山本謙治さんプロフィール

農産物流通コンサルタント。

本業の傍らブログで公開する「やまけんの食い倒れ日記」は、食の専門家が発信する確かな食材・料理・地方特産物情報として多くの読者を持つ。

著書「日本の食力」家の光出版 では、日本の食材流通機構が抱える問題点を解き、本当に消費者、生産者が喜ぶ流通はどんなものなのか。

良い食材を消費者にわかってもらうにはどうしたらいいのかを提案。

本当に安全な食材は手間暇が掛かっていて安くないはず。

日本の農畜産物・食材は安すぎる!と斬新な投げかけています。

いまじぶんが食べているものについて、じっくり考えさせられ、身近な地元にある食材を見直すきっかけになる一冊です。

今年もお伊勢さんに奉納されました。

一昨年の初奉納に続いて、三度目の栄誉ある機会をいただけることとになり97日、超特選恵那栗をお伊勢さんに奉納して参りました。

これもひとえに、恵那栗の栽培農家の方々が、厳しい栽培・納入基準を遵守して素晴らしい栗を育ててくださったお陰と感謝しています。

奉納に値する努力が認められた実績のひとつとして、栗の品質を維持向上させるための「ひがしみの栗振興協議会 超特選栗部会」の設立。

また、第33回日本農業賞・集団組織の部 岐阜県代表選出。

さらに、革新的な農業経営が評価された「立ち上がる農山漁村」全国30カ所のひとつとして選定されたことなどが大きな評価基準となり得ました。

日々たゆまぬ努力と研究開発を重ねてくださっている栗栽培農家の方々には、日頃のご苦労が報われ、私たち以上に喜んでくださっていることと思います。

また、現在でも、鬼皮・渋皮がむきやすい品種の開発、種皮を利用した肥料づくり、下草が生えない工夫、剪定士の普及、選別の勉強会・情報交換会など多岐にわたって良い栗作りに向かって向上を続けています。

このように、農家の皆さん、そして恵那川上屋、それぞれの恵那栗に対する努力や想いを温めていくことで、また再び来年も恵那栗がお伊勢さんに行けることを願っています。

この栄誉をいつまでも賜れますよう、私たちも心を新たに栗菓子作りに精進したいと思います。

行列

参拝

奉納

恵那栗の未来

恵那川上屋系列で栗の研究開発、栽培、素材加工に取り組む「農業法人恵那栗」では新しい農地を開拓して栗畑を増やし、管理して栗の収穫増量、品質向上に努めています。

恵那山の麓での農地を増やすため、農業をやめていく方の畑を借りるようにもしていますが、それだけでは足りないので、自社で土地を借りる交渉をして、土壌改良し、土地をならして木を植えています。

山間地なので土地の形状がいろいろあるため苦労も耐えませんが、木の植え方なども工夫し、この地域ならではの栽培法を編み出し、毎年2ヘクタール強の土地を増やしています。

収穫量として2008年は5.7トン、2009年は4.3トン、今年は5年前に植えた木が収穫できるので10トンの見込みです。

栗畑の収穫が安定してきたら、若い担い手に任せて、100トンの収穫を目指します。

全国、そして栗の本場スペインでも称賛された超特選恵那栗をこれからもっと大きく育てる若い力に期待しています。

農業法人恵那栗の古田さん

自信を持ってお届けします

待ちに待った栗きんとんの秋がやってきました。

育てていただく栗農家の方々はもちろん、生育研究される試験場の方々、農家と工房を取り持つJAさん、多くの方々の期待と研究の努力、そしてなにより、太陽の恵みと大地の栄養をいただいて健康でおいしい栗がたくさん育ちました。

栗作りに関わったお三方からここでひとこと。

恵那栗を愛する栽培農家:榊間さん

「去年の秋の収穫以来、土づくりや木の手入れをしっかり行って、手間ひまかけて良い栗に育ててきました。」

栗菓子職人:桑島

「いちばんおいしい時期の恵那栗を新鮮なまま下ごしらえして、素材の良さを生かしたお菓子に仕上げます。」

農業法人恵那栗:古田さん

「先輩たちから受け継いだ栗栽培の方法や栗の文化をあたため、守り育てていける事をとても誇りに思います。」

育てる人、素材を活かす人、伝える人。それぞれの自信が、ここ「恵那栗の里」を代表する栗菓子を形づくります。

すぐれた素材あってこその旬の栗菓子をお楽しみください。

栗畑の前に並んだ農業法人恵那栗の古田くんと農家と和菓子職人

さとのかつうしん撮影風景