2009年10月アーカイブ

テレビ放映のお知らせ

超特選恵那栗の品質や、地域の農家との連携の斬新さ、循環型農業への取り組みなどが評価されて、この度、テレビ番組で恵那川上屋が取り上げられる事になりました。

 番組はテレビ朝日系列の「地球号食堂 エコ飯宣言」。鉄人の道場六三郎さんほか有名パティシエもお勧めする「超特選恵那栗」ということで、お菓子制作の様子や、栽培農家の方々の声など、普段は垣間見ることのなかなかできない場面を見る事ができます。

 撮影は9月の2830日にかけて行われ、111日(日)の放送を待つばかりです。栗の皮を利用した肥料の使われ方なども紹介される予定ですので、是非ご覧ください。超特選栗のお菓子がもっと食べたくなりますよ。

 

地球号食堂 エコ飯宣言|毎週日曜日23:0023:30

http://www.tv-asahi.co.jp/earth-restaurant/

3日間かけて店舗や農家で行われた取材の様子

(3日間かけて店舗や農家で行われた取材の様子)

超特選恵那栗、栽培農家のみなさんと

(超特選恵那栗、栽培農家のみなさんと)

今年の概況 塚本實先生

晩生の収穫が一段落して、恵那山の麓の栗農家では今年の収穫がほぼ終わりました。細かい集計が出るのはまだまだ先ですが、今年の栗のおおまかな様子と今の活動について栗博士の塚本先生にお伺いしました。

 「7月下旬から8月上旬まで日照が少なかったのと、9下旬月から10月上旬にかけて雨が続いたので、収量の減少が心配されましたが、全体を通して少しの収量減でとどまりました。日照を効率的に吸収でき、手入れが楽な超低樹高栽培のおかげだと思います。いま研究開発中の「ぽろたん」はこの地域の5件の栗農家で実験栽培中です。とてもおいしくて便利な新しい品種ですので期待されています。これから更に研究をしてもっと樹勢の強い、収量をたくさん確保できる品種に改良できる事を期待しています」

 農作物はその年の日照や雨量などで大きく収穫量が変わってきます、それだけに環境変化による収量減少、品質低下を最小限に食い止める栽培方法が求められます。超低樹高栽培のお陰で恵那栗は今年もたくさんの皆様に楽しんでいただくことができます。

自宅で作業場で選果作業をされる塚本先生

(自宅の作業場で選果作業をされる塚本先生)

長年の功績を讃える表彰状がずらり

(長年の功績を讃える表彰状がずらり)

 

栗の下ごしらえ

甘くて栄養のある果実を外敵の虫や鳥などの動物、または環境の変化などから護るため、栗の実は、とがった毬と堅い鬼皮、とても剥がしづらい渋皮に包まれています。ですから、その実をお菓子の材料として取り出すまでにとても手間がかかります。でもそのぶん、いただいたときのおいしさは格別。

ここでは、渋皮を剥がすまでの下準備を簡単に説明します。まずは、栗を流水で揉むように丁寧に洗います。桶の水を取り替えながら23回繰り返します。まず鬼皮ですが、一般家庭用に専用皮むき専用はさみもあります。これを使うと一度に鬼皮と渋皮がむけますが、仕上がりの綺麗さはやはり馴れた人の包丁さばきに勝てません。栗を横に持ち「座」から頭に向かって包丁を入れ剥がすようにむきます。次に渋皮も同じ要領で丁寧にむき、すぐに塩水に漬けます。この渋皮をむいたあとの実の表面の美しさが、甘露煮等には肝心です。

むき栗の保存は、よく乾かした後新聞紙に包んで冷凍庫へ。解凍しないで凍ったままで鍋などに入れることが風味を損なわない秘訣です。

洗って皮むき器を使えばご家庭でも気軽に栗調理が楽しめます

(洗って皮むき器を使えばご家庭でも気軽に栗調理が楽しめます)

 

ダイヤモンドカットという多角形の美しい表面仕上げが職人の技術です

(ダイヤモンドカットという多角形の美しい表面仕上げが職人の技術です)

焼き栗きんとん

恵那山の麓で栗の栽培が始まったのは大正時代でした。その頃、最初に植えられた栗の原木がまだわずかに存在しています。日本原種の山栗と、甘くて皮がむけやすい甘栗に似た品種を掛け合わせた品種だと伝えられています。

老齢の木ですので収穫量こそ少ないですが、焼き栗にするとぽろりと簡単に渋皮が剥がれ、甘栗に似た甘みとホクホク感を持つ貴重な原木の実。これを素材に焼き栗のきんとんをつくりました。

生栗を焼いてから中身を取り出し、少量のお砂糖で炊き上げ、絞り、最後に焼き色を付けて香ばしく仕上げてあります。

ころんとした絞りと焼き色が特徴です。香ばしく仕上がりました。

(ころんとした絞りと焼き色が特徴です。香ばしく仕上がりました。)

山つと

山里の恵那地方では、その昔、旅人や来客など大切な方は山栗を拾ってこしらえた栗菓子でおもてなししました。栗栽培が行われていなかった頃は、山栗はとても貴重な食材。まだお砂糖が今のように手に入らない時代は、山の実の甘さがたいへんなごちそうでした。きっと、自分たちが食べたい分も我慢してお客様に食べていただいたこともあるでしょう。

そんなおもてなしのこころ今に伝えようと、昔ながらの素朴な製法でつくった栗きんとんの羊羹。水を一切使わず栗の自然の風味を大切にした、ほんとうに贅沢な逸品です。

栗きんとんの生地を固めた最上級の栗菓子です

(栗きんとんの生地を固めた最上級の栗菓子です)

むき栗について

伊勢神宮に2年連続で奉納された恵那栗。「この名誉ある栗を、もっともっと多くの人に広げて、農家の皆さんの様子を知っていただきたい。そして農家の方々にご恩返しがしたい」と考え、工房では様々な可能性を日々追求しています。そしてよりたくさん方々に食べていただくため、今一番早急に実現したいのは、栗菓子に欠かせない「むき栗」の量産体制です。

栗の種子を覆う鬼皮、渋皮を剥く作業は本当に大変で、時間がかかる工程です。特に甘露煮にする栗は形を美しく仕上げることが重要ですが、これは機械化が難しく、手作業に頼る部分。それでは、熟練した手作業が大切なら、この作業をたとえば長く栗に携わっていらっしゃるご年配の方々にお任せしてしてはどうかと私たちは考えました。そうすることで、働く場所や、交流の場のご提供ができ、さらに、技術を伝えることで、次の世代に食文化として継承できます。とてもいい考えだと思いませんか。

恵那栗のむき栗が豊富に出来る日を願って、この夢の実現を急いでいます。

ダイヤモンドカットという美しいむき方は熟練の技術が必要

(ダイヤモンドカットという美しいむき方は熟練の技術が必要)

お伊勢さん奉納

恵那栗はなんとあの「伊勢神宮」に奉納されています。昨年の初奉納に続いて、再び今年も栄誉ある機会をいただき、奉納式典に参列しました。これもひとえに、恵那栗の栽培農家の方々が、厳しい栽培・納入基準を遵守して素晴らしい栗を育ててくださったお陰です。とても感謝しています。

冬も夏も、一年中愛情を込めて栗栽培に励んでいただいている農家の方々には、日頃のご苦労が報われ、私たち以上に喜んでくださっていることと思います。これからも農家の皆さん、そして恵那川上屋、それぞれの恵那栗に対する努力や想いを温めていくことで、また再び来年も必ず恵那栗を「お伊勢さん」に献上したいと心に強く思っています。

厳粛なうちに執り行われる奉納式典

(厳粛なうちに執り行われる奉納式典)

 

信州里の菓工房オープン

「さとのかつうしん」をご覧になった方はご存じでしょうか。この7月、長野県上伊那郡飯島町に「信州里の菓工房」がオープンしました。開店当初からたくさんの地元の皆様、観光客の皆様にお越しいただいています。

南信州はご存じのようにおいしい果物、農作物の産地です。その地域で、「超特選恵那栗」の栽培技術を継承した「信州伊那栗」が今、すくすくと育っています。栗博士の塚本先生からも、「南信州は寒暖の差が東美濃より激しいので、ひょっとしてこちらよりおいしい栗が出来るかも」というお墨付きの「信州伊那栗」。名前と育つ場所は違いますが、栽培技術は恵那栗と同じ。これからも、全国の誠実で心意気を同じくする農家や地域へ「超特選恵那栗」を広げていきたいと夢を抱いています。

「信州伊那栗」の成長の様子もまた、追々ご紹介していきます。

信州里の菓工房

(二つのアルプスに囲まれた美しい自然の中に工房と栗畑があります)